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歌川広重の木版画

最近「版画」にまつわる書籍を読んでいるということもあり、オークション・ハウス”Thierry Desbenoit & Associés”が開催した競売『日本の版画』を覗いてきました。

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会場はパリ8区にあるオークション会場”Drouot”。今日は殆どの展示室で競売が行われており、終始賑わっていました。
日本人のディーラーさんもいるのかと思えば、殆どはフランス人。合計で200点近くの版画が出品されていましたが、大まかな内訳は以下の通り。
 
歌川広重
・『東海道五十三次』保永堂版、佐野喜版、蔦屋版
この内、佐野喜版は全作揃っており、4600€で落札。
・『東都名所』永寿堂版、
・『江戸名所』山田版、蔦屋版
・『冨士三十六景』蔦屋版
・『名所江戸百景』魚屋栄吉版(1855年)
 
隅田川水神の森真崎 落札価格:3200€
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真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図 落札価格:2500€
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広重の他にも、歌川国芳の弟子・月岡芳年による『月百姿』や、二代目歌川広重による 『東都三十六景』もありました。
阿波・鳴門の風波 落札価格:3400€
 
最後には狩野派(18世紀)による六曲一双の屏風が16,000€で落札。
 
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今回、競売に掛けられた殆どの作品が個人のコレクションから出品されているそうです。
江戸の版画を200点も見れる機会はそうないので、非常に勉強になりました。
 
image: Thierry Desbenoit & Associés - Paris